婦人科Gynecology

婦人科疾患(子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、卵巣のう腫、子宮下垂・子宮脱、性感染症、月経前症候群、その他)

病気によっては自覚症状の無いものもありますので、定期的な検診を行ってください。

子宮筋腫
子宮にできる良性腫瘍で、不妊や流産の原因になることもあるので、定期検診での早期発見に努めたい病気です。それ自体が生命を脅かすものではありません。しかし放置しすぎると肥大したり、複数個できる場合もあります。
自覚症状としては、月経量の増加や月経痛、月経以外での出血、腰痛、頻尿などがあります。小さな腫瘍は見つけにくいこともありますが、外来での一般的な診察と超音波を使って簡便に診断でき、治療には手術療法と薬物療法を用います。
子宮内膜症
子宮の内側にある子宮内膜が「卵巣や腹膜など」に入り込んでしまう病気です。
月経期に剥離・出血するも体外に排出することができず、月経のあるたびに症状が進行します。症状としては、月経量の増加、月経痛、骨盤痛、性交痛、排便痛、不妊などがあります。治療には手術療法と薬物療法を用います。薬物療法での根治はできませんが、進行を抑制し、月経痛を軽減することは可能です。手術療法を行う場合は、総合病院をご紹介いたします。
子宮腺筋症
子宮の内側にある子宮内膜が「子宮の筋肉の中」に入り込んでしまう病気です。
月経期に剥離・出血するも体外に排出することができず、月経のあるたびに症状が進行します。症状としては、月経量の増加、月経痛、貧血、不妊などがあります。治療には手術療法と薬物療法を用いますが、薬物療法での根治はできません(進行を抑制し、月経痛を軽減することは可能です)。
卵巣のう腫
卵巣に液体や脂肪が溜まる病気です。自覚症状はほとんどなく、のう腫が肥大すると外側から触れて気づく場合や、腹痛、腰痛、頻尿、便秘などがあり、最終的には茎捻転を起こす恐れもあります。
超音波診断、CT、MRIなどを行います。6~7cm以上ののう腫は、茎捻転の恐れがあるため原則として摘出します。妊娠に関わる臓器であるため、摘出の方法は患者様の意思が可能な限り反映されるようにします。手術療法を行う場合は、総合病院をご紹介いたします。
子宮下垂・子宮脱(骨盤臓器脱・性器脱)
更年期以降の女性に認められ、お産を経験された女性の約半数に生じる疾患です。子宮が正常の位置より病的に下降した場合をいい、悩んでおられる女性がとても多いです。
軽度の場合は自覚症状がなく、脱出部位により、尿失禁や頻尿、異物感など進行すると症状はさまざまです。治療には保存的療法と手術療法があり、骨盤底筋群体操などのリハビリも行います。
性感染症(検査と治療、予防)
性感染症は主に性交渉で感染する病気です。原因はウイルスや細菌などさまざまで 症状も多岐にわたります。 性感染症にかかっていることが判ったら、パートナーにも検査を受けてもらうようにしましょう。同時に治療することが大切です。性病スクリーニングセット検査も施行しています。
性病スクリーニングセット検査内容:採血・膣ぬぐい
費用(税込):16,800円(自費)

<性感染症予防のために>
・不特定多数との性交渉は避け、パートナーを特定する。
・性交渉の前後はからだを清潔に保つ。
・コンドームを正しく使用する。

クラジミア感染症
感染するとおりものがわずかに増えたり、排尿時に軽い痛みを感じたりしますが、その他の自覚症状に乏しい為、感染に気づかないまま 過ごしてしまうことも多く、知らないうちにパートナーにうつしてしまう危険性が高いのが特徴です。症状が進行すると、卵管炎や子宮内膜炎を引き起こし、腹痛や不妊症、子宮外妊娠の原因となることがあります。
カンジタ膣炎
カビが膣に繁殖して炎症を起こします。性交渉でうつることもありますが、このカビは体内にすんでおり、病気や疲労、妊娠などで体の抵抗力が落ちた時、抗生物質を服用した時など膣の自浄作用が弱くなった時に発病しやすくなります。
トリコモナス膣炎
黄色く泡立ったような、悪臭を伴うおりものが増え、外陰部が痛がゆくなリます。症状が進行すると膣の自浄作用が低下し、他の感染症にもかかりやすくなります。
尖圭コンジローマ
感染後、3週間~3ヶ月ほどで外陰部、肛門付近に白や灰色のイボができます。増殖したイボはやがてカリフラワーのようなかたまりになり、軽いかゆみや灼熱感を伴ないます。再発しやすいので、焼灼またはぬり薬で徹底的に治すことが大切です。
梅毒
感染して2~3週間後に感染した部位に固いしこりとリンパ節の腫れがあらわれますが、痛みもなく自然に消えます。 感染後、2~3ヶ月経つと、体全体に発疹などの皮膚症状がでるほか、外陰部や肛門付近にただれたような小豆大のできものがあらわれ、微熱やだるさを感じます。早期に治療すれば完治しますが、進行すると心臓や血管、脳の神経が侵されることもあります。
淋病
女性が感染すると3~9日後、陰部の不快感や異臭のある黄色い膿のようなおりものが増えます。 症状が軽く気づかないこともあります。 症状が進むと感染が子宮から卵管まで広がり、激しい下腹部痛と発熱が起こり、不妊症の原因になることがあります。
性器ヘルペス
感染後2日~10日ほどで発病し、外陰部や膣に米粒大の赤い水疱ができます。これが破れて激しく痛み、あまりの痛さに排尿や歩行が困難になったり、発熱することがあります。一度治っても、体の抵抗力が落ちた時に再発することがあります。
非特異性膣炎
からだの抵抗力が落ちて、膣の自浄作用が弱くなった時に発病しやすくなります。茶褐色や緑色のおりものが増え、悪臭を伴なうこともあります。 かゆみはそれほど強くありませんが、外陰部が赤く腫れたり、ただれたりします。
エイズ
感染後の多くは無症状です。数ヶ月~十数年の潜伏期間を経て、やがて免疫力の低下とともに発熱、下痢、強い疲労感が起こります。 さらに、進むと種々の感染症や悪性腫瘍を多発します。
B型肝炎
B型肝炎ウイルス(HBV)は、性行為によって感染することがあります。感染したとしても70~80%の人は症状が現れず、発熱、食欲不振、倦怠感、黄疸などの症状が見られる「急性肝炎」を発症した場合でもほとんどは完治します。しかし、感染者の10%は「慢性肝炎」に移行して肝硬変や肝臓癌の発症リスクが上昇することが分かっています。肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれており、慢性肝炎では目立った症状はほとんど現れません。肝硬変に進行してしまうと治癒できなくなるので、早い段階で感染を発見して治療を行うことが大切です。
C型肝炎
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染することで生じる肝臓の病気です。感染すると約70%の人が持続感染者となり、慢性肝炎、肝硬変、肝癌と進行するケースがあるので注意が必要になります。自覚症状がないまま病気が進行することもあるので、HCVの感染が判明した場合は症状が現れていないとしても、必ず精密検査を受けましょう。早期治療が何よりも重要です。
月経前症候群
月経前症候群(PMS)は生理の1週間ほど前から、下腹部や乳房の痛みなどの身体的な症状、イライラや憂うつなどの精神的な症状が現れ、日常生活に支障をきたしてしまう病気です。生理に伴うホルモンバランスの変化が原因と言われていますが、原因ははっきりとは特定されていません。月経前症候群の症状は身体面にあらわれるもの・精神面にあらわれるもの、軽いものから重いものまで150種類以上あるといわれています。また、症状があらわれるタイミングも、生理2週間前からあらわれる人もいれば、2、3日前に集中して症状があらわれる人もおり、1人1人の患者様によって、大きく違いがあります。
身体的症状
頭痛、首や肩のこり、吐き気、下腹部の痛み、乳房の痛み・張り、肌荒れ、めまいなど
精神的症状
イライラする、憂うつな気分になる、眠れない、孤独感やむなしさを感じる、集中力・判断力の低下など

当クリニックでの月経前症候群の治療は、ピル、漢方薬での治療が主体となります。抗うつ薬・抗不安薬のとんぷく薬(一時的に重くなった症状を抑える薬)を併用しての治療も多いです。また、点滴、PMSレス点滴(自費2,200円)での治療もあります。

卵巣機能不全
ストレスや過度なダイエット、激しい運動などで、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンのバランスが乱れることで月経の周期の乱れ、排卵障害が起こります。
月経が1週間以上続いたり、月経周期が39日以上90日未満という長期に渡る稀発月経、月経が起こらなくなる無月経などの症状が起こります。その他にもホルモンバランスの乱れにより、イライラ、疲労感、のぼせ、動悸、頭痛、めまいなどの更年期障害に似たものとなって起こる場合もあります。血液検査を行い、ホルモン値を調べることができ、その治療としては薬物療法を行うことが一般的です。
子宮付属器炎(卵巣炎、卵管炎)
卵管、卵巣が炎症を起こす病気です。
急性期には高熱、下腹部の痛み、おりものの増加などの症状があります。症状が軽度の場合は薬物療法、慢性化により他の臓器との癒着がひどい場合、薬物療法により症状が改善しなかった場合には手術療法が必要です。
膣炎・外陰炎
膣部・外陰部に、細菌やウイルスなどが感染し炎症が起こる病気です。
かゆみ、痛み、患部の腫れ・赤みなどの症状があります。おりものの検査を行い、膣錠・軟膏等の薬物療法で治療します。
外陰掻痒(そうよう)症
外陰部にかゆみなどの症状が出る病気です。
原因として、カンジタ、雑菌、トリコモナスなどの病原菌による感染や、アレルギーなどのいくつかの疾患がありますが、原因疾患のはっきりしない場合もまれにあります。おりものの検査を行い、薬物療法で治療します。

癌検診(子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌、各種検診)

婦人科検診としては子宮癌(頸癌・体癌)・卵巣癌を実施しておりますが、まとめて受診することも、それぞれを個別に受けることも可能です。また、特定検診、イーウェル検診も行っています。
できれば年に1回の検診を受けておいた方がよいでしょう。

子宮頸癌
子宮頸癌は20歳~30歳代の若い方に増えてきています。
子宮頚癌のほとんどはヒトパピローマウイルス(HPV)が原因であることがわかっています。HPVは性交で感染するウイルスですが、70%の女性は一生のうちで一度は感染すると考えられるありふれたウイルスです。
そのほとんどは病気を起こす前に身体から排除されますが、ごく一部の方でウイルス感染が持続して「前癌状態(異形成)」を経て「子宮頸癌」に進行してしまいます。ウイルス感染から発癌までは数年はかかるといわれており、検診をしっかりと受けることで子宮癌になる前に発見・治療できます。
 早めに発見すればその後の妊娠・分娩も可能な疾患です。
子宮体癌
子宮体癌は妊娠した時に胎児を育てる部分に発生する癌です。50歳代にピークがありますが、成人女性の全ての年代で増加しています。
子宮体癌発症のリスク因子として、例えば分娩経験のない人、月経不順、排卵障害、多嚢胞性卵巣症候群、閉経の遅い人、肥満、高血圧、糖尿病のある方、乳癌でタモキシフェンを使っている方、エストロゲンだけのホルモン補充療法を受けている方などで注意が必要です。子宮内膜ポリープや子宮内膜増殖症などの前癌状態を母地として発生する場合もあります。
子宮体癌の症状では不正出血が最も多く、とくに閉経後に続く場合は要注意です。茶色いおりもの程度のこともあります。
検査の基本は子宮内膜細胞診です。細い器具を子宮の奥まで入れて検査するため多少の痛みを伴いますが大切な検査です。もし細胞診で異常が見つかれば組織検査をします。経膣超音波検査も診断の助けになります。
卵巣癌
卵巣癌も増加している「癌」の一つです。食生活の欧米化、妊娠・分娩数の減少(排卵回数の増加)、喫煙率の上昇などが原因と考えられています。
卵巣は子宮の両側にある親指くらいの大きさの臓器です。広い腹腔内にあるため、かなり大きくなっても無症状のことが多いのです。
子宮癌検診の時に同時に、経腟超音波で卵巣の腫れをチェックすることができます。
ミルテル検査

広島大学発のエビデンスに基づいた最先端疾患早期発見、未病検知のための検査です。

ミルテル検査について

ミルテル検査は、末病検知、最先端疾患早期発見のために遺伝子レベルでチェックする血液検査です。あなたの今とこれからの「病気にかかるリスク」や「癌や認知症のリスク」を知ることができ、生活習慣病の改善につなげます。
血液検査のみで行うため、からだへの負担をかけずに疾患早期発見、末病検知することができます。
ミルテル検査には2種類の検査があります。
「ミアテスト」と「テロメアテスト」

ミアテスト(最先端疾患早期発見)

ミアテストとは、各臓器から出る疾患特異的な因子(マイクロRNAなど)を検出し、疾患の早期発見を行う検査です。疾患にかかると、疾患の細胞から分泌される小さな顆粒にマイクロRNAが封入されます。
その疾患特有のマイクロRNAを検出し、数量の変化を測定することで「癌」や「アルツハイマー型認知症」などの疾患を早期に発見することができます。(マイクロRNAは早期から増加するので、癌の早期発見に有効ですが、数値の大小でステージを反映するものではありません。)

ミアテスト検査項目一覧(※価格はお問い合わせください。)

ミアテスト(単独検査)
乳癌・膵臓癌・アルツハイマー型認知症

ミアテストプラチナ(※ミアテストプラチナは3項目以上よりの受付となります)
肺癌・食道癌・胃癌・大腸癌・頭頸部(舌)癌・肝臓癌・膵臓癌・腎臓癌・甲状腺癌・脳腫瘍・胆のう癌・前立腺癌(男性のみ)・乳癌・子宮頸癌(女性のみ)・卵巣癌(女性のみ)・アルツハイマー型認知症

テロメアテスト(末病検知)

テロメアテストとは、あなたが「老化が原因の疾患にかかりやすい(かかりづらい)体質なのか?」「健康な状態なのか?疾患発症の状態なのか?」という未病状態を知るための検査です。検査結果を基に体質や状況に合わせた生活習慣や食事の改善を図ることで、老化や加齢に伴って起こる疾患を予防していくことを目的としています。

検査項目や検査数によっては費用が異なりますので、まずはご相談ください。

思春期外来(無月経、月経不順、月経困難症)

思春期の身体的な悩みのご相談にのっております。
お母さまの同伴も歓迎しております。

思春期とは第二次性徴の開始から月経周期がほぼ順調になるまでの期間をいい、およそ8~9歳頃から17~18歳頃までとされています。
この時期は、二次性徴の発達に伴ってさまざまな問題が発生しやすい年代です。
月経不順や無月経あるいは不正性器出血、過度のやせや肥満、ニキビ、多毛などが将来の妊娠や骨粗しょう症などに影響する場合もあります。
当クリニックではその方の希望に沿った方法で診察して、最善と思われる治療をご提案します。
どうぞ安心してご受診してください。

無月経
原発性無月経は満18歳になるまでに初経が来ない場合ですが、16歳になっても月経がこない場合には、ご相談にいらしていただいた方がいいと思います。
卵巣機能が未熟なために、思春期になると分泌が増えるはずの女性ホルモンの値が低いままだったり、脳下垂体から分泌されるプロラクチンというホルモンの異常が認められる場合があるからです。
月経不順
初経年齢の低下に伴い、初経から数年間はホルモンのバランスが不安定なために、月経不順になりやすいものです。
「1回きただけで次がこない」「月経周期がバラバラで、いつくるのかがわからない」「不正出血がダラダラ続いて体育の授業に差しつかえる」「月経が修学旅行とぶつかりそうで心配だ」など悩みはさまざまです。
月経困難症
思春期の子どもの子宮は発育が未熟で、子宮頸管(子宮の出口)が狭いため、月経血が排出されにくく、月経が重くなりがちです。
月経痛は鎮痛薬や漢方薬、ホルモン治療で落ち着く場合が多いのですが、子宮内膜症などの病気が隠れている場合もあり、検査が必要になることもあります。
内診に抵抗がある場合には、申し出ていただければ腹部超音波などで対応しております。

不妊症(検査と治療、タイミング治療、人工授精)

不妊症とは
不妊症の定義は、生殖年齢の男女が妊娠を希望し、約1年間避妊することなく、通常の性交を継続的に行っているにも関わらず、妊娠の成立をみない場合となっております。
約1年と定義されていますが、期間にかかわらず検査や治療を施行致します。
不妊の原因
不妊の原因は、大きく「女性因子(卵管因子・排卵因子・子宮因子・免疫因子)」「男性因子」「不明」に分けられます。
検査と治療
問診、超音波検査、ホルモン検査、子宮卵管通水検査等基本的な検査より開始します。
ご年齢や卵巣の状態等、不妊歴、不妊治療歴を考慮し、その方にあった最適な治療を行って参ります。 当クリニックでは妊活前の相談や不妊検査のみの方もお気軽にご受診していただけます。
治療が必要な方は、タイミング治療、人工授精も行っています。
体外受精、顕微授精が必要な方は専門病院を紹介します。

避妊相談(ピル、リング、緊急避妊薬)

低用量ピルの処方、避妊リング、緊急避妊薬などの処方を行っています。
避妊の方法にはさまざまな選択肢がありますので、望まない妊娠を避けたい方はご相談ください。

ピルとは

ピルは避妊を目的としたお薬として知られていますが、「生活改善薬」といって、日常で気になる症状や体調を改善することによって生活の質(QOL)を改善し、快適に過ごすためのお薬として分類されています。

ピルの種類
・低用量ピルと中用量ピル
ホルモンの含有量による分類です。低用量ピルのメリットは、薬量を必要最小限に抑えられること、デメリットはのみ忘れに弱いことです。中用量ピルはその逆で、薬量は増えますが、のみ忘れに強いというメリットがあります。また、更にお薬の量を減量した超低用量ピルもあります(保険適応)。
ピルの効果
避妊、生理不順の改善、月経困難症(生理痛)や過多月経の軽減、月経前症候群(PMS)の軽減、子宮内膜症の治療、にきびの改善、卵巣癌・子宮体癌・直腸癌の発症率の低下
ピルの副作用

・はきけ、頭痛、倦怠感
最も多い副作用はこの3つです。しかし、ほとんどの方はのんでいるうちに消えていきます。

・不正出血
のみ始めに時々見られますが、そのままのみ続けていると1ヶ月程度で消失することがほとんどです。忘れずにのみ、のむ時間を一定にすることによって防ぐことができます。

・乳房痛
生理前に胸が張るのと同じような感覚です。のんでいると消えてくることがほとんどです。

・血栓症(血液が血管内で固まってしまう病態)
ピルを服用していない女性の血栓症発症のリスクは年間10,000人あたり1~5人であるのに対し、ピル服用女性では3~9人と報告されています。 一方、妊娠中および分娩後12週間の血栓症の発症頻度は、それぞれ年間10,000 人あたり5~20 人および40~65人と報告されており、妊娠中や分娩後に比較すると低用量ピルの頻度はかなり低いことがわかっています。喫煙、高年齢、肥満は血栓症の発症リスクが高いといわれており、注意が必要です。

月経移動のピル
旅行やイベントなどのために生理をずらすことができます。
生理を早める場合は生理開始から4日目まで、遅らせる場合は生理予定日の5日前からピルをのみ始めます。
ずらしたい生理の直前の生理が始まった時点でご相談ください。それより前においで頂いても処方そのものは可能ですが、正確な内服開始日を決めるためには、直前月の生理開始直後の受診が理想です。

子宮内避妊リング

子宮内に小さな避妊具を入れる方法です。
・しばらく子供をつくる予定がない。
・子育て・仕事・家事で忙しく、ついピルをのみ忘れてしまう。
・ヘビースモーカー、脂質異常症、高血圧、片頭痛、あるいは授乳中などのためピルがのめない。
そんな方におすすめです。

挿入するには

生理中~生理が終わって1週間目までに挿入します。基本的には経産婦さんで、長期の避妊を望む方が対象です。お産の経験がない方でも挿入は可能ですが、挿入時に強い痛みを伴うことがあります。

リングの種類
<FD-1>
ホルモン付加のないものです。ホルモン付加がないので、どの種類のピルをのんでも吐き気があった方にもおすすめできます。
<ミレーナ>
装着後、黄体ホルモンを徐放する働きがあります。黄体ホルモンは子宮内膜に作用して、内膜増殖を抑制するため月経量が減って、生理痛も軽くなるというメリットがあります。このため、過多月経や月経困難症の治療にも用いられます(保険適応あり)。

緊急避妊薬(アフターピル)

望まない妊娠を防ぐために、性交後に内服するお薬です。
ノルレボ法による避妊
性交後72時間以内に、一回内服します。我が国では2011年に承認された薬剤で、吐き気が起きにくいという特徴があります。

料金表(税込)※2021年5月現在

  • ・保険ピル(ヤーズフレックス、ルナベルULD・LD、フリウェルULD・LD) 各 約1,500円~
    ※初診料または再診料別途
  • ・自費ピル(ラベルフィーユ/ファボワール) 各 2,200円
  • ・避妊リングFD-1 27,500円
  • ・ミレーナ ※保険適応があれば約15,000円
  • ・ノルレボ法 9,900円

更年期障害(検査、治療、骨密度)

近年、加齢に伴う心身の変化について、医学的根拠に基づいた治療を行うことで健康なからだを保ち、楽しく長生きをするということを目的とする考え方が広まってきています。
更年期治療では、従来の「すでに患っている病気を治療する」という医療から、「健康に長生きすること」を目的とした予防医療に変化しています。

更年期とは
早い方では40歳代前半、遅い方では50歳代半ばに更年期がやってきます。
女性ホルモンが急激に減少して卵巣機能が低下することにより月経間隔や量の変化などの異常が起こりやすくなり自律神経中枢や情動中枢にも影響して、精神的・肉体的にさまざまな症状が出てくるのです。
当クリニックでは、必要であれば主にホルモン補充療法、漢方薬、注射等での治療を行います。
更年期障害の主な症状
のぼせ・発汗・ほてり・動悸・倦怠感・膣炎・月経の乱れ・疲れ目・耳鳴り・頭痛・めまい・皮膚の乾燥・肩こり・関節痛・腰痛・冷え性・骨粗しょう症・不安・不眠・イライラ感・性交痛・情緒不安定・無気力・排尿障害 等々
※更年期障害とよく似た、まぎらわしい症状もあり、中には、重篤な病気に発展する恐れのある症状もあります。自分で更年期障害と判断せず、まずは病院で正しい診断をしてもらうことが大切です。
骨密度
どの程度骨の量が減っているか(もろくなっているか)を調べます。
骨の成分量である骨量は成長期に増加して30~40歳代で最大に達し、それ以降は、年齢とともに減少します。
骨量が減少し、骨折しそうな状態が骨粗しょう症です。
女性の場合更年期以降から骨粗しょう症になる方が増えてきます。
また、若い方でもダイエットや運動不足から骨量が減っている場合があります。
一度減ってしまった骨量を元に戻すことは難しいので、定期的に骨密度検査を受けることをおすすめいたします。

排尿障害(膀胱炎、尿失禁、頻尿)

排尿に関する症状は、年齢を重ねるに従って増えていくものです。特に多いのが、尿の回数が増えること、夜中に何度もトイレに行くこと、そして尿が漏れることです。これらを排尿障害と呼んでいますが、薬などで改善することは可能です。一人で悩まずに、まずはご相談ください。

主な排尿障害

・膀胱炎
性器から細菌感染することで膀胱に炎症が起き、排尿時に痛みが出たり、膀胱に炎症が起きたりします。女性は男性よりも膀胱炎になりやすい傾向にあります。抗生剤で治療をします。
・尿失禁
力を入れた時や咳・くしゃみをした時に尿が漏れてしまうのが、尿失禁です。切迫尿失禁と腹圧性尿失禁に分けることがあり、それぞれ治療内容が異なります。
・頻尿
頻尿の基準は、日中は8回以上、夜中には2回以上トイレに行くことです。自分の意志とは関係なく膀胱が収縮して頻尿や尿漏れを引き起こす過活動膀胱の患者さまが近年増加しています。

ブライダルチェック

年齢や結婚予定の有無は関係ありません。将来ご出産を望まれる女性などを対象にしたトータルチェックです。一度、同検査を受けられることをおすすめします。
A~Cコース 費用(税込):18,700円~25,300円

Aセット

検査の主な内容は、問診、内科的一般検査、内診、超音波検査、尿検査、血圧検査、基礎体温表のつけ方と評価、月経量・期間、痛み、周期の評価です。

<採血内容>

  • ・血液型、RH型
  • ・梅毒、B型肝炎、C型肝炎、クラミジア感染、淋菌、風疹の検査
  • ・女性ホルモン、子宮内膜症検査による不妊症の検査
  • ・体の一般的な内科的スクリーニング検査と血液検査(貧血・肝機能)
  • ■ブライダルAセット 費用(税込):18,700円
  • ■ブライダルBセット 費用(税込):22,000円
    Aセット+HIV検査
  • ■ブライダルCセット 費用(税込):25,300円
    Bセット+子宮頸癌検査

検査は3パターンご用意しています。どれがご自身に適しているか、まずはご相談ください。

※風疹検査など男性向け検査もあります。

予防接種・抗体検査

当クリニックでは予防接種と抗体検査を行っています。

季節性インフルエンザ
予防接種は3歳以上の方が接種可能です。(3~12歳以下は、2~4週あけて2回接種)
13歳以上の方の場合は、1シーズンにつき1回の接種が原則です。 (毎年10月頃に公表されます)
麻疹・風疹
妊娠初期の女性が風疹にかかると、赤ちゃんにも感染し、耳が聞こえにくい、目が見えにくい、心臓に病気がある等の先天性風疹症候群という病気にかかってしまうことがあります。
成人になって発症すると重症になるケースがありますので、予防接種・抗体検査をおすすめしております。

高松市の予防接種及び風疹抗体検査を受けることができる方もいるので、電話でお問い合わせください。

子宮頸癌予防ワクチン
小学校6年生~高校1年生、或は高校1年生相当の年齢の女子は公費による3回接種の対象です。
上記以外の方は自費による予防接種となります。

電話予約をお願いします。

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